皆さまこんにちは。前回は問題解決にあたって“一次調査(独自調査)”をする際の調整設計について書きました。調査設計は、“①調査目的”⇒“②対象顧客セグメント”⇒“③分析手法”⇒“④サンプル数”といった項目を決める必要があるのでしたね。
今回は③分析手法の1つとして紹介しました“カスタマージャーニーマッピング”について書いていきたいと思います。
1. “カスタマージャーニーマッピング”とは?
最近のビジネス界では“なんとかX”という言葉であふれていますね。”CX (Customer Experience/顧客体験⇒顧客満足)”、”EX (Employee Experience/社員体験⇒社員満足)”、”DX (Digital Transformation。DXのXはExperienceではなくTransformationなんだとか)”、等々とXだらけです(笑)。思えば10~20年くらい前のビジネス界は”CRM”、”SCM”等々の”〇〇M”という言葉であふれかえっていました(笑)。いつの時代も”バズワード(流行り言葉)”が多いです。
ちょっと横道にそれましたが、最近のバズワードの中の”CX”を向上させるために使える手法がカスタマージャーニーマッピングだと言うことができます。
具体的には、顧客の“購買行動(購買プロセス)”を明確化し、購買プロセスのステップごとの顧客と自社との“接点(タッチポイントともいう)”を確認します。そしてタッチポイントごとの問題点を洗い出し、問題解決していく、という手法です。 実際の例は本当にたくさんネットに出ていますので、いくつかリンクを貼らせていただきます。
5分でわかるカスタマージャーニーとは?(LISKUL様記事)
2. “カスタマージャーニーマッピング”のポイント
購買プロセスを洗い出す際には、企業目線ではなく、あくまで顧客目線で考えるのが大事です。そのために以前の投稿でもご紹介した“AIDMA (アイドマ。Attention/Interest/Desire/Memory/Action)”というフレームワークが活用できます(最近は”AISAS (Attention/Interest/Search/Action/Share)”というのもあります)。
そして実際にカスタマージャーニーマッピングをする際には、まず“ペルソナ(具体的なターゲット顧客のイメージ。”〇〇に住んでいる年齢は〇〇の女性で云々”、といった感じ)”を決めて考えていきます。ここで大事なポイントですが、どれだけペルソナの精緻化して、そのペルソナに沿った精緻な購買行動をマッピングできたとしても、それは仮説でしかない、という点です。ペルソナを考えたり、購買プロセスをマッピングしたりする作業は楽しいので、そこで没頭してしまい、マップが書けたら達成感にあふれてしまいがちです(笑)。
マップを作ることが目的なのではなく、『マップを基に仮説検証をして、自社のタッチポイントの問題点を洗い出し、問題解決し続ける』、というのがカスタマージャーニーマッピングの目的であり、一番大事なポイントです。
3. 仮説検証の進め方
仮説検証のやり方はいくつかあります。

定量アンケートでの顧客満足度調査によって、自社タッチポイントのどの辺りに問題があるのか、まず当たりをつけて、その後定性調査(インタビュー or ミステリーショッパー)で問題点を具体的に把握することができればいいですね。仮説検証も“継続してやる”のが大事です。
4. BtoB / BtoCについて
カスタマージャーニーマッピングというとBtoCのイメージが強いかもしれませんが、BtoBの場合も同様の進め方が使えます。違いは仮説検証時の顧客調査のやり方ですね(前回投稿参照)。
今回はこのくらいにさせていただき、また次回以降、続けていきたいと思います。 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。