”漏れなく、ダブりなく”が説得力のカギ

皆さまこんにちは。今回から、”as-is(現状分析)”から”to-be(あるべき姿の構想策定)”という問題解決の大まかな流れに沿って、まずは”as-is(現状分析)”の進め方について書いていきたいと思います。

以前の投稿で、この”as-is”が問題解決者としての皆さまの腕の見せ所です!と書きました。そのために、ステークホルダーが”知らなかった”あるいは”思いもよらなかった”ような事実をあぶり出して、ステークホルダーの“心を掴む”ことが大事でしたね。

ステークホルダーの“心を掴む”ためには、as-isに説得力を持たせることが大事になりますが、そのためのキーワードが“漏れなく、ダブりなく”です。

MECE(ミッシー):“漏れなく、ダブりなく”

このMECEですが、コンサル会社の方にとってはお馴染みの(笑)言葉ですね。これまたコンサル会社の方にはお馴染みの“ロジカルシンキング”の基本となる考え方です。ロジカルシンキングについては、また改めて当ブログで書きたいと思います。

で、MECEですが、Mutually Exclusive Collectively Exhaustiveの略で、直訳すると“ダブりなく、漏れなく”なのですが、日本語では“漏れなく、ダブりなく”と言われる場合が多いです。語呂がいいんですかね。読み方は“ミッシー”だったり“ミーシー”だったりしますが、どちらでもよいと思います。

どのような考え方かと言うと、例えばある問題解決プロジェクトで、顧客調査を実施するとしましょう。対象は大都市圏の消費者です。この場合、皆さまなら具体的にどのような調査設計をしますか?

大都市圏だから“一都三県(東京都・埼玉県・神奈川県・千葉県)”を対象にします!とすると、他のステークホルダーから“それで大丈夫なの?”とツッコミがくること請け合いですよね(笑)。この場合は、まず大都市圏⇒東京圏・大阪圏・名古屋圏とブレークダウンして、各々をさらに、東京圏なら“一都三県”というようにブレークダウンして見せると説得力が増すはずです。

このように“as-is”に説得力を持たせるには、MECEの考え方に沿って、最初の分析の“全体像”を“漏れなく、ダブりなく”見せることが大事になります。そして、この“漏れなく、ダブりなく”見せるためのコツは“フレームワーク”を活用することです。

世の中にある“フレームワーク”を頭の引き出しに入れておく

“フレームワークって何?”と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、問題解決の分野では“モノごとを整理・分類する枠組み”くらいに捉えていただくとよいかと思います。

上記の例で、大都市圏⇒東京圏・大阪圏・名古屋圏とブレークダウンしましたが、この“東京圏・大阪圏・名古屋圏”もフレームワークの1つと言えると思います。このような世の中に既にあって、多くの人が聞いたことがあるフレームワークを用いることで、“なるほど!”と納得感を増すことができます。

世の中には様々なフレームワークがありますが、代表的なものはこんな感じでしょうか。

他にも色々あると思います。これらを頭の引き出しに入れて、どんどん使ってみてください。この“使ってみる”ことが大事です。それによって自分のモノにすることができます。そうして使えるフレームワークを増やすことが、問題解決者としての腕を上げることにもつながりますので。

今回はこのくらいにさせていただき、また次回以降、続けていきたいと思います。 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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